争わない武道としての理念
礼法で相手を笑顔にする。
誰もが人を笑顔にする「技術」を知っています。
挨拶、つまり礼法です。
しかし「技術」というものは、普段から意識して訓練していないと使えません。
少し緊張感のある道場で礼法を繰り返すことは、咄嗟の時にも挨拶ができる練習になります。
あなたから発する、たった一言が、相手を笑顔に出来るのです。
また、礼法の積み重ねは「相手と自分を大切にすること」につながります。
結心会で礼法を最初に伝えるのは、自分に関わる人、場所、ものを大切にして欲しいからです。
あなたが大切にできた相手は、あなたを大切にしてくれます。
相手があなたを大切にしてくれないときはすぐさま離れましょう。
あなたが「無理だ」と思った時が、離れるときです。躊躇する必要はありません。
礼法は、相手との適切な距離を知ることができる「争わない技術」の第一歩なのです。
日本古来の「争わない技術」を知る。
当会では試合をしません。
老若男女が一緒に稽古できます。
心の中で自分自身や相手に壁があると、動きの硬い人になります。
そして硬い動き、力みを感じた相手もまた、動きが硬くなってしまいます。
一方で、壁がなく相手を思いやって動ける人は、しなやかな動きに変化していきます。
相手の表情や動きも柔らかくなっていきます。
なぜでしょうか?
意識が身体の動きを創るからです。
そして意識は相手に伝わります。
技は心の鏡、相手はあなたの鏡なのです。
「武道で精神が鍛えられる」は嘘。
武道の技を練習しているからといって人格が高まることはありません。
精神面の成長は個人の努力と人生経験によるものです。
様々な価値観を知り、人間関係での失敗に向き合いましょう。
視野を広げ、自分や他者を許せたときに成長できるはずです。
武道や道場はあくまで、そのための一つの手段です。
「武道(道場)が全て」という視野狭窄になってはいけません。
「自分を認める勇気」を持つ。
結心会では「相手を負かすための強さ」は求めません。
「自分を認める勇気」を求めます。
まずは、ありのままの自分を見つめましょう。
今の自分を認めることで、過去の自分に勝てるようになります。
「相手」のために稽古をする
稽古では「相手」が上達できるように意識して取り組んでみましょう。
技の中で相手を想って動くことが出来るようになったとき、しなやかな心身が手に入ります。
そして、しなやかな心身こそが「負けないこと」につながっていきます。
その積み重ねが、あなたを素敵な人にしてくれます。